日本の非上場ゲーム会社(株式会社を基本例/合同会社の補足付き)
Sakura Flower Games Co., Ltd. が Steamworks の税務情報を入力する場合の画面別記載例
【この資料で使用する架空の前提】
株式会社 Sakura Flower Games(Sakura Flower Games Co., Ltd.)は、東京都千代田区九段南1-1-15に所在する架空の日本法人です。
日本国内で自社の役員・従業員がゲームの企画・開発・運営を行い、売上はすべて Steam を通じたゲーム販売から生じるものとします。
株主は全員、日本の租税条約上の居住者である個人であり、発行済みの各種類の株式はこれらの日本居住者個人のみが保有するものとします。
第三国の者への支払はゲーム翻訳の外注費のみで、会社の全支払額の20%とし、通常の事業過程で独立企業間価格により支払うものとします。
米国には支店・事務所・従業員・自社設備はありません。法人番号は 1234567890123、代表者は麹町一郎(Ichiro Kojimachi)とする架空の事例です。
【重要】この完成例は、上記のように「日本で実際にゲーム事業を行い、そのゲームを Steam で販売する会社」を想定しています。
FATCA 上は通常の非金融事業会社として Active NFFE、日米租税条約の特典制限(LOB)は、本例の株主構成と第三国への支払内容に基づき Company that meets the ownership and base erosion test(所有・課税ベース侵食テストを満たす会社)を選ぶ例とします。これらは日本の会社法にはない米国税務・租税条約上の分類です。
事業実態が異なる会社は、完成例をそのまま転記せず個別に確認してください。
※ 各項目をクリックすると該当する本文へ移動します。本文の見出しにある「画面一覧へ戻る」から一覧へ戻れます。
1. Steamworks「税金情報の入力」入口[画面一覧へ戻る]
税金情報の入力…
アメリカの税務申告規定に従い税務申告に必要な全ての情報を収集するため、アメリカの開発者には Form W-9 を、アメリカ以外の開発者には Form W8 を作成することの出来る簡単な税務情報用オンラインツールを使用しています。同時に、あなたへの支払いにアメリカの源泉徴収税を適用する必要があるかどうかの確認も行われます。弊社は Lilaham 社の TaxIdentity というサービスを使っています。
あなたへの支払金はアメリカの源泉徴収税規定によってアメリカの源泉課税の対象となります。あなたの永久居住国がアメリカと租税条約を結んでいる場合、アメリカでの売上本数に対する源泉徴収税率について減税または非課税対象となりうる場合があります。
記録された税金情報は無効です。
提出されたあなたの組織の税務情報は有効ではありません。
Steam で製品をリリースするには、税務情報フォームの見直しが必要です。
メールアドレス: Steamworks 登録登録プロセス中に使用したSteam アカウントに関連するメールアドレスを提供する場合があります。別のメールアドレスを提供する場合、「送信」ボタンはグレー表示になって押せなくなります。
税務情報の入力
間違えましたか?
組織名もしくは会社名フォームの入力を間違えていませんか。間違えている場合、「やり直し」ボタンをクリックし最初から入力し直してください。
やり直し
【入力例・解説】
Steamworks 登録時の組織名・会社名が正しいことを確認して「税務情報の入力」へ進みます。
本例の法人名は Sakura Flower Games Co., Ltd. です。
米国の個人・法人は Form W-9、外国の個人・法人は Form W-8 系列の書類で、支払者に「誰が収入を受け取るのか」「米国の納税者か外国の納税者か」「租税条約による軽減税率を使えるか」を申告します。日本法人の本例では、最終的に法人用の Form W-8BEN-E が作成されます。
W-8BEN-E は通常、日本法人が IRS に直接提出する申告書ではなく、Steam 側の支払・源泉徴収判断のために提出する証明書です。
会社名を誤って登録している場合は、後の画面で無理に合わせず、この入口から登録内容を修正します。
2. Tax Interview 開始画面[画面一覧へ戻る]
予期するもの
税に関するこの短時間のインタビューは、必要な税務情報を提出するための段階的な手順をご案内します。開始される前に、以下の重要な通知をご確認ください。
検索方法:インタビューを進めるにあたり、「続ける」および「戻る」ボタンを使用してください。また、完了前にインタビューを終了した場合は、回答はすべて失われます。
ヘルプ:質問への回答に迷う場合は、インタビューページ右上のヘルプをご参照ください。さらに、回答欄の上にカーソルを置くことで、吹き出し表示の説明を利用できます。
正確な回答:赤いアスタリスクが記載された必須項目をすべて入力し、入力した情報が正確であることを確認してください。一部の欄には、これまでに入力した情報が自動的に入力されます。氏名や住所を含むすべての項目を英語にて記入します。
電子同意署名の提供:電子署名による同意を求めます。提供できない場合は、用紙を印刷して署名・送付する流れになります。
記録用の写しの印刷:インタビューの最後に、IRS フォームの印刷を選択することができます。
それでは、税務情報の収集から開始します。
| 続く | 退出 |
続くをクリック
【入力例・解説】
この先の氏名・住所等は英語(ローマ字)で入力します。
途中退出すると回答が失われるため、法人番号、会社の英文名、会社所在地、代表者情報を手元に準備してから開始します。
ここでいう Tax Interview(税務インタビュー)は、税務署の面接ではなく、質問に順番に回答することで必要な税務書類を自動作成するオンライン入力手続です。
画面上の「Continue(続く)」「Back(戻る)」「Exit(退出)」を使って進みます。
3. プロフィール:個人または企業・法人情報[画面一覧へ戻る]
個人または企業?
個人として、或いは株式会社、信託、パートナーシップまたはリミテッド・ライアビリティ・カンパニー(LLC)の代表として登録されていますか?
登録: ○ 個人/個人事業主
● 株式会社、信託、パートナーシップまたは LLC
KYC(Know Your Customer:顧客確認)のため、第三者サービス会社による情報確認に同意するかを尋ねています。入力例: ● はい
○いいえ
ID情報
| 法人名 | Sakura Flower Games Co., Ltd. |
| 会社登録番号 | 1234567890123 |
| Country of incorporation or organization (設立・組織国) * | Japan |
| Business name / DBA(別名・屋号がある場合) | (空欄 / DBAなし) |
| 法人の主な電話番号 * | +81-3-0000-0000(架空) |
当該法人の10%以上の株はアメリカ国民により保有されているのか? □ (入力例:いいえ/チェックしない)
特定のアメリカ国民に対し、委任状を発行していたのか? □ (入力例:いいえ/チェックしない)
サインの情報 ― 法人の署名者の詳しい情報
| Capacity(署名者の資格・役職) * | Representative Director(代表取締役) |
| 名前 * | Ichiro |
| 苗字 * | Kojimachi |
| 生年月日 * | 04 / 15 / 1985(架空) |
| Nationality(国籍) * | Japan |
| 出生地―町/市 * | Tokyo(架空) |
| Country of birth(出生国) * | Japan |
署名者の永久住所
| Country(国) * | Japan |
| Address line 1 / Street(住所1・番地等) * | 1-1-15, Kudan-Minami |
| Address line 2(建物名・階等) | (空欄) |
| City(市区町村) * | Chiyoda-ku |
| State / Province(都道府県) | Tokyo |
| Postal code(郵便番号) | 102-0074 |
| 続く | 退出 |
【入力例・解説】
法人として登録し、受益者となる会社は Sakura Flower Games Co., Ltd.、法人番号は 1234567890123、設立国は Japan を入力します。
DBA(Doing Business As)は、登記上の法人名とは別に対外的に使用する商号・屋号がある場合の欄で、本例ではないため空欄です。
KYC(顧客確認)は、本人・法人の実在性や、不正利用・なりすまし等を確認するための手続です。
日本の税務申告には通常この名称の入力手続はありませんが、海外の決済・プラットフォームでは一般的に求められます。
本例では第三者による確認に「はい」を選択します。
10%以上の米国株主はなく、特定の米国人に会社を代理する委任状も発行していないため、該当チェックは付けません。
署名者は Ichiro Kojimachi、Capacity は Representative Director(代表取締役)です。
【合同会社の場合】
会社名は実際に Steamworks や契約・銀行口座等で使用する英文法人名に合わせます(例:Sakura Flower Games G.K.)。
署名者の資格は Representative Member(代表社員)など、実際の登記・権限に合う英語表記を用います。
法人番号は株式会社と同様に13桁の法人番号です。
本籍地
これは、一般的にタックスの通知、ユーティリティ口座、運転免許証、パスポート等のサービスに提供されるアドレスです。「ピーオーボックス」または気付アドレスを入力しないでください。
住所確認のチェック
□ 入力された住所が無効であるとのエラーメッセージを受信しましたが、私の住所が有効であることを確認しました。
□ 郵送アドレスは本籍地と異なります。
Please verify the following address errors / warnings / modifications:(次の住所エラー・警告・修正内容を確認してください)
Missing Street Address(番地・通りの情報が不足しています)
【入力例・解説】
この画面の Permanent address(恒久住所)は、画面上で指定された本人・署名者の住所を確認する欄です。
私書箱(P.O. Box)や「○○様方」に相当する care of 住所は避け、実際の恒久住所を入力します。
本例では資料全体の架空設定を統一するため、1-1-15, Kudan-Minami, Chiyoda-ku, Tokyo 102-0074, Japan を使用しています。
実際の入力では、画面が求めている署名者本人の恒久住所を入力してください。
住所が正しいのに自動判定で警告が出た場合のみ「入力した住所が有効であることを確認した」にチェックします。
郵送先が同一なら「郵送アドレスは本籍地と異なります」は選択しません。
電子署名および情報報告書類の電子受領への同意
タックス身分証明書に署名する必要があります。電子税タックス身分証明書に署名するためには、本人の同意を得る必要があります。同意を提供しない場合は、インタビューの終わりには、印刷フォームに青または黒のペンで署名し、提供されたアドレスに送信する必要があります。
電子署名を提供することに同意するものとします。 ● はい
○ いいえ
法律によって要求されている情報報告(例:1099-MISC、1042-S)は、これらの文書を電子で受け取るためにあなたの同意を得る必要があります。
情報報告ドキュメンテーションの電子受け取りに同意します ● はい
○ いいえ
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
本例では電子署名・電子文書受領とも「はい」を選択します。
選択する主旨は、紙の W-8BEN-E を印刷・郵送せず、オンライン上で署名して提出を完結させ、米国の税務情報書類も電子的に受け取れるようにすることです。
1042-S は、米国の支払者が外国の受取人に米国源泉所得を支払い、源泉徴収の内容を報告する際に用いる米国の税務書類です。
日本の「支払調書」と完全に同じ制度ではありません。
電子受領への同意は提出・受領方法に関するもので、租税条約を利用できるかどうかを決める項目ではありません。
タックス対象として、あなたは米国市民、米国居住者、米国パートナーシップ、または米国法人ですか? ○ はい
● いいえ
1)一般にいかなる時もあなたは、米国の移民法の合法的永住者であり、この状態が取り消されていないか、管理や司法決定が放棄された場合、または一般的に、あなたは(米国の居住者とみなされます) 2)年中少なくとも31日間、または現在の年と直前の2年間を含む3年以内に183日間米国に物理的に滞在していました。
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
日本で設立された日本法人で、米国法人ではないため「いいえ」を選択します。
選択する主旨は、米国の納税者用 Form W-9 ではなく、外国法人用 Form W-8BEN-E の手続へ進むことです。
画面にはグリーンカードや米国滞在日数など個人向けの説明も表示されますが、本例は法人です。
日本法人については、会社が米国法上の米国法人・米国パートナーシップ等に該当するかが中心になります。
受益者?
| Beneficial owner type(受益者の種類) * | Corporation(法人) ▼ |
ドロップダウンの選択肢
・Corporation(法人・会社)
・Disregarded entity(所有者と別法人として扱わない事業体)
・Partnership(パートナーシップ)
・Simple trust(単純信託)
・Grantor trust(委託者課税信託)
・Complex trust(複合信託)
・Estate(遺産財団)
・Government(政府)
・Central bank of issue(中央銀行)
・Tax-exempt organization(免税組織)
・Private foundation(私的財団)
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
Beneficial owner(受益者)とは、単に入金口座の名義人という意味ではなく、その所得を自分のものとして受け取る者を指します。
本例では Sakura Flower Games Co., Ltd. が自社ゲームの権利を持ち、Steam からの収入を自社の収益として受け取るため、「Corporation(法人)」を選択します。
Disregarded entity は、米国税務上、事業体そのものを所有者と別の納税主体として扱わない分類です。
日本の「法人格がない」という意味と同じではありません。
Partnership や trust も米国税務上の分類なので、日本法人の名称だけを見て安易に選ばないことが重要です。
【合同会社の場合】
日本の合同会社は社員が有限責任である通常のケースでは、米国の外国事業体分類上、特別な分類選択をしていなければ Corporation として扱われるのが一般的です。
そのため本例と同様に Corporation を選ぶ例とします。
ただし、米国で Form 8832 による別の entity classification election(事業体分類の選択)をしている場合などは、その実際の米国税務上の分類に従います。
知的財産権の所有者であるか、またはそのソースからの収入を得ていますか?
● はい
○ いいえ
収入は特定の状況において、受け取る企業、または持分事業体における所有者或は両方によって導出することができます。企業に支払われる収入の項目は、企業が利益項目に関して企業の管轄法律に基づき、財政透明でない場合にのみ、企業によって導出されると考えられています。
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
ここでは「支払を受ける会社自身が、その所得を税務上取得する者か」を確認しています。
本例では Sakura Flower Games Co., Ltd. が自社でゲームを企画・開発し、ゲームの著作権・配信権に基づく Steam 収入を自社の収益として受け取るため「はい」を選択します。
この質問があるのは、海外には partnership や disregarded entity など、入金先の事業体と実際に所得を申告する所有者が一致しない制度があるためです。
日本の通常の株式会社・合同会社が自社ゲームの売上を受け取る本例では、会社自身が所得を取得する前提です。
条約のメリット
お住まいの国が米国との租税条約を持っている場合は源泉徴収税の軽減税率を主張する資格があり、租税条約で説明しているように、一定の要件を満たしています。所得税目的のために、本籍地を提供する際に、常駐者として以前に Japan で示されます。
所得税目的のために、居住国は上記とは異なり、米国とあなたの国の間の二重課税条約の第4条に現れるテストを検討している場合は、ドロップダウンリストから該当する国を選択してください。
| Japan ▼ |
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
日米租税条約上の居住国として Japan(日本)を選択します。
選択する主旨は、Steam からの米国源泉の著作権使用料について、日本の居住者として日米租税条約の軽減・免税を請求するためです。
「租税条約上の居住者」は、単に住所が日本にあるという意味だけではなく、条約第4条により日本の居住者と扱われることを示します。
本例は日本で設立・事業を行う日本法人なので Japan を選ぶ前提です。
納税者番号をお持ちですか?
条約の利益を主張するためには、納税者番号(TIN)を提供する必要があります。これは社会保障番号(SSN)、雇用者識別番号(EIN)、または個人納税者番号(ITIN)としての米国の TIN であってもよいです。米国 TIN をお持ちでない場合は、現地の外国 TIN を提供することができます。
自国が TIN を使用していない場合は、次のことができます:
EIN を申請する場合は IRS の案内に従って申請します。
個人の場合には ITIN(米国個人納税者番号)を申請する場合があります。
追加情報は IRS の TIN 関連案内で確認できます。
米国の所得税目的のため、米国人であるか非米国人であるかどうかを決定するために、TINを用意する必要はありません。外国または米国 TIN のいずれかを提供できるようになるまで、標準的な源泉徴収率(30%)の減少は適用されません。しかし、提供した後、条約の下で利用可能です。
TIN をお持ちですか? ● はい
○ いいえ
【入力例・解説】
TIN(Taxpayer Identification Number:納税者番号)は、米国税務で納税者を識別する番号の総称です。
EIN は米国が法人等に付与する番号、Foreign TIN は外国の税務上の識別番号です。
本例の日本法人は米国 EIN を取得していませんが、日本の13桁の法人番号 1234567890123 を Foreign TIN として提供するため「はい」を選択します。
選択する主旨は、租税条約の適用に必要な納税者識別情報を Steam 側へ提供することです。
米国 EIN がないことだけを理由に「いいえ」とするものではありません。
提供する米国及び/または外国 TIN が地元の税務当局に対応して使用する名前と以前のインタビューで入力した名前が一致している必要があります。
米国 TINをお持ちの場合は、右側のボックスにこの番号を提供してください。
| (空欄:米国 TIN / EIN なし) |
これは、私の SSN / ITIN(米国個人納税者番号)
これは、私の EIN(米国雇用者識別番号)
TIN を入力する時は、スペースやダッシュを追加しないでください。
〇 30日以内に納税者番号を受け取りました
外国 TINをお持ちの場合は、右のボックスにこの番号を提供してください。
| 1234567890123 |
☑ 所得税目的のため、提供された外国 TIN が正確であることを確認します。
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
米国 TIN / EIN 欄は空欄とし、Foreign TIN(外国納税者番号)に日本の13桁法人番号 1234567890123 をスペース・ハイフンなしで入力します。
「30日以内に納税者番号を受け取りました」は、番号の交付待ち等に関する項目なので、本例では選択しません。
「提供された外国 TIN が正確であることを確認します」は、入力した法人番号が会社の正式な番号であることを確認するためチェックします。
日米租税条約の Limitation on Benefits(LOB:特典制限)条項は、日本に会社を置いているという形式だけで租税条約のメリットを利用する「条約ショッピング」を防ぐための制度です。
日本の通常の税務手続にはないため分かりにくい項目ですが、ここでは「なぜこの日本法人が日米租税条約を利用できるのか」という資格の根拠を1つ選ぶ、と考えると分かりやすくなります。
| 前の画面で入力した税条約上の居住国 | Japan |
| Treaty Article Citation(租税条約の条文番号) | Article 22(第22条) |
| Limitation on Benefits / LOB(特典制限) | Company that meets the ownership and base erosion test (所有・課税ベース侵食テストを満たす会社) ▼ |
プルダウンの選択肢
・Government(政府)
・Tax exempt pension trust or pension fund(免税年金信託・年金基金)
・Other tax exempt organization(その他の免税組織)
・Publicly traded corporation(上場会社)
・Subsidiary of a publicly traded corporation(上場会社の子会社)
・Company that meets the ownership and base erosion test(所有・課税ベース侵食テストを満たす会社)
・Company that meets the derivative benefits test(派生的特典テストを満たす会社)
・Company with an item of income that meets active trade or business test(事業活動テストを満たす所得を有する会社)
・Favorable discretionary determination by the U.S. competent authority received(米国の権限ある当局から条約特典を認める裁量決定を受けた者)
・Other(その他)
ドロップダウン・リストに記載されている用語のさらなる説明を必要とする場合は、「ヘルプ」ボタンを選択してください。
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
本例では「Company that meets the ownership and base erosion test(所有・課税ベース侵食テストを満たす会社)」を選択します。
選択する主旨は、Sakura Flower Games Co., Ltd. の株主がすべて日本の租税条約上の居住者である個人であり、各種類の株式をこれらの日本居住者個人のみが保有していること、また第三国への支払が通常の事業過程で行うゲーム翻訳サービスの外注費だけである、という本例の事実関係に基づいて日米租税条約第22条1(f)の要件を確認するためです。
この会社は日本で実際にゲームを企画・開発・運営し、売上のすべてを Steam から得る通常の事業会社ですが、本完成例では LOB の選択肢として所有・課税ベース侵食テストを使用します。
株主に日本・米国以外の第三国居住者がいる場合、種類株式ごとの保有関係が異なる場合、第三国への利息・使用料・管理料などの支払がある場合は、本例をそのまま使用せず個別確認が必要です。
【「Company that meets the ownership and base erosion test」の判断】
この選択肢は、日米租税条約第22条1(f)の「所有要件」と「課税ベース侵食要件」の両方を満たす会社が選択するものです。非上場会社でも利用できるテストで、会社の株主が誰であるかと、第三国の者への一定の支払によって日本の課税ベースが大きく流出していないかを確認します。
① 所有要件
原則として、各種類の株式その他の持分の50%以上が、日米租税条約上の一定の適格者に直接または間接に保有されていることが必要です。
個人であれば、日本または米国の租税条約上の居住者は一定の適格者に該当します。
本例では、Sakura Flower Games Co., Ltd. の株主はすべて日本の租税条約上の居住者である個人で、発行済みの各種類の株式をこれらの者だけが保有する前提なので、所有要件を満たします。
株主の「国籍」ではなく租税条約上の居住地で確認する点に注意します。
② 課税ベース侵食要件
その課税年度の gross income(条約上は、事業から得る総収入からその収入を得るための直接費を控除した金額)の50%未満しか、日米いずれの居住者でもない第三国の者に、損金・必要経費となる対象支払として支払・計上していないことが必要です。
50%ちょうどでは「50%未満」にならないため要件を満たしません。
ただし、通常の事業過程で独立企業間価格により行うサービスまたは有形資産の支払や、一定の銀行債務に係る支払は、この判定上の対象支払から除かれます。
【本例での判断】
Sakura Flower Games Co., Ltd. は、株主がすべて日本の租税条約上の居住者である個人であるため、所有要件を満たします。
第三国への支払はゲーム翻訳の外注費だけで、全支払額の20%という前提です。
この翻訳費は、通常の事業過程で独立企業間価格により支払うサービス対価として設定しているため、日米租税条約の Technical Explanation 上、課税ベース侵食テストの対象支払から除かれます。
したがって、本例では課税ベース侵食要件も満たすものとして扱い、「Company that meets the ownership and base erosion test」を選択します。
【20%という数字の見方】
本例の「第三国への翻訳費が全支払額の20%」という割合を、そのまま条約上の50%基準と比較するわけではありません。
条約の50%基準の分母は gross income であり、「全支払額」ではないためです。
本例で課税ベース侵食要件を満たすと判断する主な理由は、第三国への支払が通常の事業過程で独立企業間価格により行う翻訳サービス対価だけであり、その支払が対象支払から除かれるという前提にあります。
【合同会社の場合】
日米租税条約第22条1(f)は「株式その他の持分」を対象としているため、合同会社では社員の持分関係と各社員の租税条約上の居住地を確認して所有要件を判定します。
本例と同様に、社員がすべて日本の租税条約上の居住者であり、第三国への支払が通常の事業過程で独立企業間価格により行う翻訳サービス対価だけである場合は、同じ考え方で所有・課税ベース侵食テストを検討できます。
【根拠】
日米租税条約 Article 22(1)(f)、Article 22(3)(b)、Article 22(5)(c) および米国財務省 Technical Explanation(Ownership/Base Erosion)。
Form W-8BEN-E の説明書は各租税条約に共通する概要を示すため、最終判断では日米租税条約の具体的要件を確認します。
条約目的による所得分類
我々は、契約に基づき、条約の特典、所得の対象は、テレビ&フィルムの両方のロイヤルティー、著作権のロイヤリティーです。テレビ&フィルム部分の源泉徴収率は 0% であり、著作権部分の源泉徴収率は 0% です。
非米国源泉所得に対する源泉徴収税率は 0% です。
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
本例の中心となる所得分類は Copyright royalties(著作権ロイヤルティ/著作権使用料)です。
Steam でゲームを販売する際、米国ユーザー分について米国源泉の著作権使用料として扱われる部分があり、日米租税条約 Article 12(1)(第12条第1項)の要件を満たす前提では米国の源泉徴収税率は 0% となります。
画面に Television & Film royalties(テレビ・映画ロイヤルティ)も表示されることがありますが、本例はゲームの著作権に基づく収入なので、確認の中心は Copyright royalties です。
「0%」という表示は、条約適用の条件を満たす前提での税率であり、売上そのものが非課税という意味ではありません。
14. 米国内事業・恒久的施設に関する質問[画面一覧へ戻る]
Effectively Connected Income(ECI:米国内事業と実質的に関連する所得)
米国で事業を行い、その事業と実質的に関連する所得がある場合には、単純なロイヤルティ源泉徴収とは異なる米国税務の取扱いになることがあります。租税条約上の Permanent Establishment(PE:恒久的施設)の有無も重要な判断要素です。
米国でサービス、製品、または商品を販売する事業を所有、または商業行為を行いますか? *
○ はい
● いいえ
一般に、米国で従業員の雇用、または収入を生み出す設備または資産を所有、管理するか、賃貸すれば米国の経済活動が行えます。
| | 以前 | 続く | 退出 |
【入力例・解説】
本例は、日本国内でゲームを企画・開発・運営し、Steam のプラットフォームを通じて米国ユーザーにも販売するだけで、会社自身は米国に支店・事務所・従業員・自社設備を持たない前提です。そのため「いいえ」を選択します。
選択する主旨は、「Steam で米国向け売上があるか」ではなく、「日本法人自身が米国内で事業を行う拠点・人員等を持ち、その所得が米国内事業と実質的に関連しているか」を確認することです。
米国にスタッフや固定的な営業拠点がある場合は、この事例をそのまま使用できません。
15. Form W-8BEN-E プレビュー[画面一覧へ戻る]
Form W-8BEN-E(2021年10月改訂版)
Certificate of Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding and Reporting (Entities) ― SUBSTITUTE
(米国の源泉徴収・情報報告に関する法人等の受益者の地位証明書 ― 代替様式)
Part I Identification of Beneficial Owner(Part I:受益者の特定)
| 1 Name of organization that is the beneficial owner (受益者である組織の名称) | Sakura Flower Games Co., Ltd. |
| 2 Country of incorporation or organization (設立・組織国) | Japan |
| 3 Name of disregarded entity receiving the payment (支払を受ける Disregarded entity の名称) | (空欄) |
4 Chapter 3 Status (entity type) (Must check one box only):
(第3章上の地位・事業体の種類:1つだけ選択)
☑ Corporation(法人) □ Partnership(パートナーシップ) □ Simple trust(単純信託) □ Tax-exempt organization(免税組織) □ Complex trust(複合信託)
□ Foreign Government – Controlled Entity(外国政府支配法人) □ Central Bank of Issue(中央銀行) □ Private foundation(私的財団) □ Estate(遺産財団)
□ Foreign Government – Integral Part(外国政府の不可分の一部) □ Grantor trust(委託者課税信託) □ Disregarded entity(所有者と別法人として扱わない事業体) □ International organization(国際機関)
If you entered disregarded entity, partnership, simple trust, or grantor trust above, is the entity a hybrid making a treaty claim? If “Yes,” complete Part III. □ Yes □ No
(上で Disregarded entity、Partnership、Simple trust または Grantor trust を選んだ場合、その事業体は自ら租税条約の特典を請求するハイブリッド事業体ですか。「はい」の場合は Part III を記載します。)
Chapter 4 Status(FATCA 上の区分)は Active NFFE(通常の事業活動を行う非金融外国法人)を選択する例です。本例は、日本で自社ゲームを企画・開発・運営し、Steam を通じて販売する通常の事業会社であることを前提としています。
【プレビューで特に確認する項目】
Line 1(会社名): Sakura Flower Games Co., Ltd. / Line 2(設立国): Japan / Line 4(事業体区分): Corporation / Line 5(FATCA区分): Active NFFE / Line 6(住所): 1-1-15, Kudan-Minami, Chiyoda-ku, Tokyo 102-0074, Japan / Line 9b(外国TIN): 1234567890123 / Part III 14a(条約居住国): Japan / 14b(LOB): Company that meets the ownership and base erosion test / Line 15(条文・税率・所得): Article 12(1), 0%, Copyright royalties(著作権使用料) / Part XXV Line 39(Active NFFE の認定) / Part XXX(代表者の宣誓・署名)。
【合同会社の場合】
米国税務上 Corporation として扱われる通常例では、Line 1 を実際の合同会社の英文法人名(例:Sakura Flower Games G.K.)に変更し、署名者の capacity を Representative Member(代表社員)等の実態に合わせます。
その他の項目は会社の実際の事実関係に従います。
16. W-8BEN-E 認定・署名[画面一覧へ戻る]
W-8BEN-E 認定
偽証の罰則の下で、このフォームに関する情報を確認し、私の最大限の知識と真実である信念、正確、かつ完全であることを保証します。さらに偽証の罰則の下で証明します:
☑ このフォームの1行目に識別された法人は、第4章の目的のためにその地位を証明するためにこのフォームを使用し、このフォームが関係する全ての収入の受益者である、または6050W項の目的のためにこのフォームを提出する者です。
☑ このフォームの1行目で識別された法人は、米国人ではありません。
☑ この所得は、(a)米国内の事業活動と実質的に関連する所得ではない、(b)実質的に関連しているが租税条約により課税対象とならない、または(c)パートナーシップ持分に実質的に関連する所得のいずれかに該当します。
☑ ブローカー取引またはバーター取引については、受益者は規則で定義される免除外国人に該当します。
☑ このフォームで行った認定が正しくなくなった場合、30日以内に新しいフォームを提出することに同意します。
アカウントにアクセスするために使用する氏名、日付、メールアドレスを入力し、偽証罪の罰則の下で税務書類に電子署名します。
| Authorized individual signing for the beneficial owner (受益者である法人を代表して署名する権限者) | Ichiro Kojimachi |
| Capacity to sign for the entity identified on line 1 (Line 1 の法人を代表して署名する資格・役職) | ☑ Representative Director(代表取締役) |
| 日付 | 08/07/20XX(20XX年8月7日) |
| Email address used to log in to the account (アカウントへのログインに使用するメールアドレス) | tax@sakuraflowergames.example(架空) |
W-8BEN-E で表示された情報を確認し、上記の認定項目をすべてチェックして署名した後、登録を完了するため[送信]ボタンを選択します。
【入力例・解説】
署名者は Ichiro Kojimachi、権限は Representative Director(代表取締役)、日付は 20XX年8月7日(入力画面の月/日/年形式では 08/07/20XX)とします。
本例では W-8BEN-E 認定画面の各項目をすべてチェックし、会社を代表して署名する権限があることを確認して送信します。
認定は単なる「次へ進むためのチェック」ではなく、入力内容が真実・正確であり、外国法人としての地位や所得の性質等を偽証罪の罰則の下で証明するものです。
内容に重要な変更が生じた場合は、Tax Interview の再実施・更新が必要になることがあります。
【合同会社の場合】
署名者が代表社員であれば capacity は Representative Member(代表社員)等、実際の権限に合う表記に変更します。
タックス・インタビューを完了する必要があります。
データが受信され、さらなる検証を受ける可能性があります。
「インタビュー退出」ボタンを選択し、タックス・インタビューを終了してください。
| インタビュー終了 |
【入力例・解説】
送信後はデータが受信され、KYC(顧客確認)や税務情報について追加検証の対象となることがあります。
「Tax Interview 完了」は入力送信が終わったことを示すもので、第三者確認まで即時に完了したことを意味しない場合があります。
画面上で完了を確認して退出します。
参考A 提出後の KYC/税務情報ステータス[画面一覧へ戻る]
本人確認保留中
提出した税務および本人確認情報はサードパーティーサービス会社の承認待ちとなり、資料では「2〜7営業日ほどかかることがあります」と表示されています。この間、情報を変更できない旨も表示されます。
承認済み
| 正式名称 | Sakura Flower Games Co., Ltd. |
| 源泉徴収率 – ロイヤルティ著作権 | 0% |
| Withholding Rate – Royalty Film(源泉徴収率 – 映画ロイヤルティ) | 0% |
| 最終更新 | 20XX年8月7日 |
| 操作 | 承認後は税務情報の有効性・更新時期を管理 |
【提出後の確認】
本人確認・税務情報が第三者サービス会社の承認待ちとなり「2〜7営業日ほどかかることがあります」と表示される例があります。
この間は情報を変更できない場合があります。
承認後は、正式名称が会社の登録名と一致していること、Copyright royalty(著作権ロイヤルティ)の源泉徴収率が本例では 0% になっていることを確認します。
Film royalty(映画ロイヤルティ)の表示がある場合も、ゲーム会社の本例で中心となる確認項目は著作権ロイヤルティです。
